長谷部まひるは、最終シリーズから登場した女性です。
小島眞が勤めている「かすみ監査法人」という会計事務所の先輩である長谷部力矢の妹です。
眞が仕事帰りに長谷部力矢に飲みに誘われて、居酒屋で「こいつ、俺の妹だ」と紹介されたのが、まひるだったのです。
まひるは税理士の資格を持っていて、ルックスも良く、キャリアウーマンとしての魅力がある女性でした。
まひるには恋人がいません。学生時代に税理士の資格を取るために猛勉強したため、恋人を作る時間がなかったのです。
まひるは眞と意気投合して親しくなりましたが、兄の力也は眞とまひるを結婚させたがっていました。
しかし、まひるは「小島君とは友達になっても、それ以上の関係になることは絶対にない」と眞や周りの人達に宣言します。
また、眞も第9シリーズで婚約までした大井貴子のことが好きだったため、まひるを恋人や結婚の対象として考える様子もなく、友達として付き合うつもりでいたのでした。
力矢とまひるの実家は兵庫県の有馬温泉で旅館をやっていて、旅館の跡継ぎ問題がありましたが、力矢は公認会計士になって東京で仕事をしているため、まひるに白羽の矢が立ち、婿をもらって旅館の後を継ぐように言われていました。
力也とまひるは兄妹で一緒に住んでいましたが、時々、祖母のマキが兵庫の田舎から様子を見に来ていました。
マキも当然、まひるを跡継ぎにするつもりでいました。
ところが、まひるは実家の旅館を継ぐのが嫌でした。
そこで、田舎に帰らずに東京に残って仕事をするために税理士の資格を取ったのです。
また、東京で恋人が出来たことにすれば、田舎に連れて行かれることがないと考えて、眞に偽の恋人役を頼み、眞もまひるに恋人が出来るまでという条件で、恋人役を引き受けました。
眞はマキの前で、まひるの偽の恋人役を演じ、マキは眞が恋人であるとすっかり騙されてしまいます。
その後、マキは眞の両親に挨拶するために幸楽を訪れ、眞とまひるが付き合っていることを五月に話しました。
それを聞いた五月はとても喜び、マキと五月はすっかり仲良くなりました。
マキが幸楽へ挨拶に行ったことを知ったまひるはビックリして、翌日に幸楽に出向くのでした。
そこで、「小島君とは、この先、友達にはなれるかもしれないけど、それ以上の関係になることは絶対にありませんので、ご安心ください」と言います。
わざわざ幸楽まで来て、眞の両親にまでハッキリ言うということは、眞とは恋愛関係になるつもりが全くないと考えて良いでしょう。
しかし、兄の力也は眞とまひるの距離を近づけるために、2人でクラシックのコンサートに行かせたり、眞が貴子の父から頼まれた任務を果たすためにツアーで上海旅行に行く際にも、こっそり、まひるにも同じツアーの旅行をプレゼントするなどの策略を立てますが、「兄貴の思い通りになってたまるか!」と言って、まひるは眞と友達以上の関係になろうとしません。
ここまでの行動を考えると、2人に恋愛感情があるとは考えられないですね。
ところが、そんな中でも、まひるの言動に不可解な点があるのです。
眞はオートバイに轢かれそうになった力也を庇って、怪我をして入院したことがあります。その際に力矢は眞が自分を庇って怪我をしたことに責任を感じて、妹のまひるに入院の世話やリハビリの付き添いをさせます。
その際にまひるは、眞には、脳梗塞で寝たきりの父の世話をしている貴子という恋人がいることを知ります。
そして、貴子と同じ「おかくら」で一緒に働いている壮太が寝たきりの父のリハビリをしていることも知りました。
まひるが眞の退院後にリハビリで一緒に病院の待合室にいる時に突然、「その貴子さんと別れて、私と付き合うのはどう?」と眞に告白します。
それを聞いた眞は一瞬ビックリしますが、その後すぐに「小島眞さん」と名前を呼ばれて眞はリハビリに行ってしまいます。
すると、まひるは独り言で、「どうして素直に好きって言えないんだろう」と自分に腹を立てます。
また、力矢とまひるの会話の中で、「小島君、貴子さんとうまくいってないみたいだぞ」と言うと、「私にもチャンスがあるかな」などと、まるで眞の恋人になりたがっていることを兄に言っているのです。
まひるは、眞とは友達以上になるつもりはないと宣言しています。
眞としても、そこまでハッキリ言われると、恋愛の対象として考えることはありませんし、もし、まひるが「好きだ」と言っても冗談だと思って相手にすることはないでしょう。
これでは、まひるが眞をどう思っていたか不明です。
結局、まひるは「おかくら」の板前の壮太と結婚しますが、気持ちをストレートに伝えられない女性なのでしょうか?
そのため、なかなか恋人が出来なかったのかもしれません。